
IT業界にはいろいろな職種があるので、「職種ごとに何が違うのかよくわからない!」という方も多いのではないでしょうか。
そこで、まずはIT業界内の職種をざっと把握し、そのなかでのWEBエンジニアの位置付けを確認します。
位置付けを把握したうえで、WEBエンジニアの具体的な仕事内容や給料を見ていきましょう!
WEBエンジニアとは?IT業界内での位置づけを確認!
IT業界にはいろいろな職種がありますが、具体的には以下のようなものがあります。
・ITコンサルタント
・システムエンジニア
・プログラマー
・WEBエンジニア
・WEBデザイナー
・ヘルプデスク
以上のようなものがありますが、このなかでプログラミングに携わるのはシステムエンジニア、プログラマー、WEBエンジニアです。
ITコンサルタントは企業にシステム導入の提案を行ったり、案件管理を担当する職種です。ITコンサルタントが最初にプロジェクトの全体像を提案し、実際の開発業務をシステムエンジニアやプログラマーが担当することが多いです。
WEBデザイナーは、企業から依頼を受けてWEBサイトのデザインをする職種です。HTMLやCSSといったWEBサイトの表面上の設計・開発を担当することが多いです。JavaScriptやPHPを使用して内部の細かいシステムを作成するのはWEBエンジニアであることが多いです。
ヘルプデスクは、システム開発現場で事務作業や簡単なバッチファイル作成などの補助業務を担当します。ITサポートのイメージです。
そして、システム開発の現場でプログラミングや詳細設計にもっとも深く携わるのがシステムエンジニア、プログラマー、WEBエンジニアです!詳細は後述します。
エンジニアは大きく分けて二種類!所属する業界が違う
システムエンジニア、プログラマー、WEBエンジニアがプログラミングを担当すると説明しましたが、これらの職種は具体的に何が違うのでしょう?それは、ずばり業界が違います。もちろん同じIT業界なのですが、SIerかWEB業界かの違いがあります。
SIerは大規模システムを開発する業界で、WEB業界とは区別されることが多いです。
システムエンジニアやプログラマーは、SIerに属します。
一方で、WEB業界は自社で考案したサービス開発や、企業から受託して自社開発する業界です。
わかりやすく具体例を挙げると、SIerは日立、富士通、NTTグループなどが挙げられます。
官公庁や大手金融機関などからシステム開発を受託し、大規模でプロジェクトが動きます。
WEB業界の企業は、有名どころではgoogle、サイバーエージェント、LINE、価格ドットコム、amazonなどが挙げられます。
自社でサービスを考案し、それを売り出す形で開発を進めています。
WEB系の企業も受託開発することがありますが、SIerのように大規模ではありません。
そして、WEBエンジニアはWEB業界のエンジニアです!WEB業界のエンジニアをシステムエンジニア、プログラマーと呼ぶこともありますが、一般的にはWEBエンジニアと呼びます。
逆に、SIerに所属するエンジニアをWEBエンジニアと呼ぶことはあまりないですね。
SIerに所属するエンジニア=システムエンジニア、プログラマー
WEB業界に所属するエンジニア=WEBエンジニア
と覚えておくとわかりやすいです。
実際はごちゃまぜに使われることもあるのですが、基本的にはこのようになっています。
ちなみに、SIerでのシステムエンジニアは要件定義や設計などの上流工程を担当し、
プログラマーはプログラミングやテストといった下流工程を担当することが多いです。
WEB業界はシステムの規模が比較的小さいことが多いので、WEBエンジニアが要件定義、設計、プログラミング、テストといったすべての工程を担当することが多いですね。
WEBエンジニアの実際の仕事はこんな感じ!
IT業界内でのWEBエンジニアの位置付けがだいたいわかったところで、次は具体的な仕事内容を見ていきましょう!
これはとあるWEBエンジニアの一日のスケジュールです。
09:00 出社、1日の作業&問題確認
09:30 ミーティング
10:00 設計orプログラミングorテスト
12:00 昼食
13:00 設計orプログラミングorテスト
15:00 クライアント対応or進捗会議
16:00 設計orプログラミングorテスト
19:00 帰宅
状況にもよりますが、WEBエンジニアの仕事は基本的にシステム開発作業がメインです。
しかし、SIerのようにシステムエンジニアとプログラマーが明確に分かれていないので、
WEBエンジニアは開発作業を進めつつ、進捗管理をしつつ、顧客対応も行います。
WEBエンジニアの多くは自社内で作業しますが、場合によっては他社で開発を行うこともあれば、顧客の会社内で作業を行うこともあります。
WEBエンジニアの給料は?
やはり給料は気になるところですよね。
各転職サイトがWEBエンジニアの平均給与の統計を取って発表していますが、だいたい年収450万円程度が相場になります。
ただし、スキルによってかなりバラつきがあり、年収300万円を切っている人もいれば、数千万円もらっている人もいます。
給与のばらつきがかなり大きい職種なので、平均はあまり当てになりません。スキルアップに応じて収入の大幅アップを狙うことも可能ですよ。
他業種からWEBエンジニアに転職できる?
WEBエンジニアは人の入れ替わりが激しいので他業種からの転職も多いですが、
なかでももっとも多いのはSIerのエンジニアがWEBエンジニアに転職するパターンです。
SIerは大規模開発なので、設計やプログラミングが画一化されています。
自分の技術を磨きたい、もっと自由に設計・プログラミングしたい、
といった理由でSIerのエンジニアがWEBエンジニアに転職するパターンが多いですね。
まったく畑違いの業種からWEBエンジニアに転職するケースもありますが、その場合独学でプログラミングを勉強しているのがベストです。
WEBエンジニアはIT業界のなかでももっとも技術への貪欲さや、常に最新技術を身につける力が求められます。
業務は未経験でも良いのですが、自分で何かシステムを作っていると良いですね。
資格などよりも、実際に手を動かして開発した経験や、プログラミングが好きであることが重要です。
WEBエンジニアからのキャリアアップや転職
WEBエンジニアは最新動向を常に学び続ける必要があるので、比較的若い人が多いです。
技術に飽きてしまったり、学び続ける意欲がなくなるとWEBエンジニアを続けるのは厳しくなります。
技術を突き詰めたい場合、WEB系企業から独立して個人事業主になる人が多いです。
個人ならそのとき興味のある分野の仕事を取ることができるので、よりスキルが上がります。
また、会社に仲介料を取られないので収入がアップします。
技術の最前線から離れたい場合は、マネージメント寄りのポジションを目指したり、
社内SEといって一般企業の社内システム担当のポジションを求めて転職する人が多いです。
おすすめの転職サイトを紹介!
WEBエンジニアに転職する場合、転職サイトを介して自分で求人を探す、転職エージェントについてもらって求人を探す、狙っている企業に直接連絡する、といった手段があります。
リクナビネクスト
まず転職サイトを介して自分で求人を探す場合ですが、リクナビネクストというサイトがおすすめです。各企業の求めるスキルや開発内容がかなり詳細になっています。
各求人企業が手掛けているシステムはもちろん、プログラミング言語やOSや開発環境も明確になっています。これならミスマッチを防げるので助かります。
ワークポート
転職エージェントを利用するならワークポートがおすすめです。IT/WEBに特化した転職エージェントサービスです。技術動向に詳しく、言語や細かな仕様の話をしても通じます。必要であれば企業側に詳細な確認をしてもらうことも可能なので、ミスマッチを防げます。
まとめ
WEBエンジニアの位置付けや仕事内容、求人の探し方を紹介してきました。WEBエンジニアを目指す、キャリアアップする上で重要なことは、とにかく技術に対して飽くなき探求心を持ち続けることです。
SIerで同じような開発ばかりしている、現在他の業種に就いているので業務経験がない、といった方でも個人で学んで手を動かしてシステム開発していれば大丈夫です。システム開発はパソコンがあれば環境構築から実装までできるので、独学でも学んで作れますよね。
逆に言えば、SIer出身でも個人で学んでいない人には厳しめです。SIerからWEB系企業に転職しても、完全に技術分野が被ることは稀です。もちろん応用は利くのですが、実作業に入れば自力で学んで足りない部分を補っていく必要があります。
WEBエンジニアの仕事は、実現したい仕様に対して最適な方法でシステム開発を進めることです。もともと知っている技術だけですべて解決する可能性はむしろ低いので、開発の度に新たに学ぶ必要がありますよ。
今持っている技術はもちろん活かせるのですが、常に学んでそれを開発に落とし込めると良いですね。