IT業界への就職とは、どんな感じなのでしょうか。
どれくらいのバックグラウンドがあれば可能なのでしょうか。
未経験でも就職、転職は可能なのでしょうか?

近年においては、ほぼ全ての業種でシステム化が進んでおり、ITの需要は多様化しながらますます増えています。
また、アベノミクスが功を奏したことで、リーマンショック後に一時大変悪化したIT市場が再び活性化し、求職が増えているのも事実です。

新人や他業種から就職する場合、果たして自分につとまっていくのかとても不安ですよね。
入社後の研修が頼りだという方も多いでしょう。

ところが、この研修が大変難しく、辛いという声があります。
IT職の研修とは、実際のところどんなものなのでしょうか。

IT職の研修はどのくらい辛いの?

全くの素人にとってがエンジニアになっていくとすれば、そこにはかなりの困難が待ち受けています。これは覚悟しないといけません。

“つながる”時代が到来して、SNSにより一人がいくつものネットワークを持っていたり、ブログやホームページで個人が気軽に情報発信ができる時代になりました。
また銀行や公共料金の支払いもネットワーク化され、私達の生活はここ数年で急速にシステム化されましたよね。

ITの恩恵の中で生活する立場から、今度はそれをつくる立場になっていくわけです。
プログラミング初心者であるならば、初めてのスキルを学んでいく新人研修は、それはそれはハードでしょう。

IT職の研修は未経験者、文系出身者でもついて行けるの?

プログラミングのファーストステップである“HELLO WORLD”は耳にしたことがありますか?

これはアプリ開発の用語で、文字列を表示させるプログラミングのことです。
コンピューター言語の解説書は、一つ目の開発としてアプリの画面上に“HELLO WORLD”の表示をもってくるものが多いのです。

意外なのは理工系出身者であっても、新人研修で“HELLO WORLD”に初めて取り組む人が殆どだということです。
またIT業界に長く身をおくと、技術革新の速さに驚かされるわけですが、新しい言語に取り組む際は、新人もベテランも理系も文系も関係ありません。
皆が等しく初心者になります。

文系出身者が多い業界もあります。
Web系と呼ばれる、ホームページやwebアプリ開発の業界には文系出身者が多い傾向があります。

これらの業種には、クライアント(お客様)の意向に寄り添ったり、よりアピールのあるキーワードを探していく工程があり、プログラミングにはない文系的な感覚が求められるともいいます。

しかし、IT職にはコンピューターの基礎的な知識が求められるのは言うまでもありません。
もし、自分に基礎的な知識が無い、乏しいと感じたらその都度補っていく努力をしないと、数年後には同期に大きく水をあけられてしまうことになるのです。

どんなことをするの?IT職の研修

辛い、辛いと言われるITの研修ですが、それは何故かを考えてみました。

1)IT職に求められる知識やスキルが膨大な量であること。
先述したように、エンジニアになるには基礎的なコンピューターの知識は不可欠です。

サーバーなどハードウェア、ネットワーク、OSやデータベースなどのITインフラについて初期に集中的に学ぶことも極めて重要なことです。
そのうえでプラグラミングの基礎研修。また、アプリケーション開発の研修。

これだけでもついていくのに精一杯でしょうが、そこにビジネスマナーやエンジニアの心得も付け加えられます。
なぜなら、エンジニアの就労先は自社のみにとどまらないからです。

クライアント先に出勤して、プロジェクトが仕上がるまでは帰ってこられない「常駐型」という就労スタイルの方が、多数を占めるのです。
クライアント先で新人が粗相をしないように、ビジネスマナーを教育しますし、相手先の社外秘の情報を扱う場合のモラルも教育されます。

例えば、情報漏洩を防ぐためにエンジニアはマイPCは持ち込み禁止の会社もありますし、金融など守秘性の高い情報を取り扱うクライアント先では、インターネット閲覧禁止だったりもします。
研修後は、クライアント先に全く身内がいない孤独な環境で働くこともしばしばなので、新人は外に出る前に密度の濃い教育を受けるのです。

2)研修後は即クライアント先へ送られるので、研修中に仕上げようとするため。
初めてのクライアント先に送られた時、新人エンジニアのスキルは仕上がっているでしょうか。
これが仕上がっていないのです。エンジニアは経験値が殆どの為、初めての開発環境では先輩に質問するのが仕事になるのは目に見えているのです。

ですから、研修中に基礎知識の幅を少しでも広げ、また先輩に習いながら技術を自分のものにしていくスキルを身に付けましょう。
次に述べますがエンジニアにはコミュニケーションスキルも求められます。

3)基本チーム戦なので、コミュニケーション能力がないと乗り切れないこと。
エンジニアは基本的にチームで開発します。そこにはおおむね以下のような人員がいます。

PM(プロジェクトマネージャー)
SE(システムエンジニア)
GR(プログラマー、あなたもここから)

ここにテストの要員がいたりしますが、このような先輩たちに指導されながら、新人は自分に出来る仕事をこなしていくのです。
先に言っておきますが、まず新人は何も出来ません。
その上これはITあるあるなのですが、プロジェクトチームはクライアントから無茶な要求を突き付けられるので、余裕のない工程を組んでいることが多いのです。

そんな雰囲気の中で、あなたは何から何まで質問しなければいけないみじめな立場。でも、質問しましょう、人を選びながら。
エンジニアであれば、誰にもそういったピヨピヨ時代があります。
その時代を想起しながら親切にあなたの指導をしてくれる、質問しやすい先輩を見つけましょう。
そういう先輩を探す嗅覚は一生ものになります。

逆に、下手な質問は絶対に出来ない人をかぎわける能力も養いましょう。

つらい研修の乗り切り方と、お勧めの転職サイト3つ

このように、IT職の研修とは初めての事ばかりで、大変であることが分かりました。
また、クライアント先に出されたらもっと過酷な状況になることも分かりました。
新人エンジニアとは何も出来ないものですから、研修中は、先輩に上手く質問して教えてもらう術を磨く場でもあります。

また、スキルアップの場はwebセミナーや無料ワークショップなどにもあります。
休日に違う角度から学ぶと、意外とスムーズに習得出来たりもします。

お勧めの転職エージェント3選とその理由

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登録者は多くないため、親切丁寧な対応。利用者の満足度が高い。

どんなに辛くても逃げないで。あなたは新人なのだから。

ITの新人研修は辛いものですが、どんな優秀なエンジニアにも新人時代はありました。
研修や開発現場で分からないことだらけなのは辛いですが、是非聞き上手こそ見込みがあるエンジニアの証しだと割り切り、つらい新人時代を乗り切りましょう。
新人に限らず、出来ないことを上司に報告出来ずある日突然来なくなり、音信不通になるエンジニアは存在します。

そうやって現場に迷惑をかけるエンジニアにならないためにも、分からないことは質問できる新人になりましょう。
きっとあなたの熱意は伝わりますよ!