IT業界では近年、政府主導の働き方改革が進められています。長時間労働や残業の抑制、年次有給休暇の取得推進など、さまざまな施策が進行中です。
業界未経験者や女性でも活躍できる環境が整いつつあるIT業界で、どんな働き方ができるのかを見ていきましょう。

IT業界は働きやすい?働きにくい?

IT業界と聞くと、「新3K」という言葉を思い出す方もいるかもしれません。

きつい、厳しい、帰れない、の頭文字を取った「新3K」ですが、近年のIT業界では大きな変化が起きています。
厚生労働省が中心となって、IT業界における長時間労働対策などを推し進めているのです。

厚生労働省が開設しているサイト「IT業界の働き方・休み方の推進」では、IT業界の現状と課題に関連して、IT業界特有の業務特性として、以下の三点が挙げられています。

  • ソフトウェア開発は、複数のIT エンジニアがプロジェクト・チームで仕事を行うため、作業の進捗管理や製品の品質管理が難しく、個々人の経験やノウハウに依存する特性があります。
    また、企画プロセスが不十分な場合、その後の工程に影響が出て、時間外労働などが増える場合もあります。
  • 仕事に従事する場所は開発プロセスにより変わることがあり、自社の事業場だけではなく顧客先に常駐して業務にあたること(客先常駐)もあります。
  • 開発プロセスの全部もしくは一部を他のソフトウェア会社に委託(アウトソーシング)し、元請け、一次請け、二次請け等の多重下請構造になることもあります。

出典:IT業界の働き方・休み方推進|IT業界の現状と課題

これらの現状を踏まえ、IT業界では近年、個人のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方ができるよう、業界団体が中心となってさまざまな働き方の改革が進められています。

IT業界では業界団体が中心となり、長時間労働の是正に取り組んでいくとともに、テレワーク、副業・兼業、フリーランス等のワークスタイル、ライフスタイルにあった柔軟な働き方の実現に取り組んでいます。

出典:IT業界の働き方・休み方推進|IT業界の現状と課題

このようにIT業界では、働き方に関するさまざまな課題を積極的に解決していこうという動きが盛んなため、働きやすい環境が徐々に整いつつある状況にあるといえるのです。

IT業界の働き方、メリット・デメリットは?

IT業界では、先にご紹介した通りテレワークや副業・兼業、フリーランスなどのワークスタイル(=働き方)が積極的に採り入れられています。

さまざまな働き方を採用することで、長時間労働、特に残業時間の抑制や、年次有給休暇の取得促進、ワーク・ライフ・バランスの実現などを目指しているのです。

それでは、IT業界で採用され始めているさまざまな働き方についてご紹介していくことにしましょう。

モバイル勤務

モバイル勤務は、基本的にはオフィスで仕事をしながら、客先訪問などで外出した際にオフィス以外でも仕事をする勤務形態です。

オフィスで使用しているノートパソコンを外に持ち出すため、オフィスにいる時とまったく同じように仕事をすることができます。
IT業界に限らず、外回りが多い営業職などはモバイル勤務をしているといえるでしょう。

サテライトオフィス勤務

サテライトオフィス勤務は、基本的な仕事場所として自社オフィスではなく自社のサテライトオフィスやレンタルオフィスなどを利用します。

自社オフィスが都内にあり、自宅が郊外または都外にある場合には、通勤だけでも時間的・体力的・経済的な負担が大きくなります。

自宅から近いサテライトオフィスやレンタルオフィスへの通勤であれば、通勤の負担も減り、仕事の効率も上がるというわけです。

在宅勤務

在宅勤務は、基本的な仕事場所が自宅になります。自宅あるいは会社から貸与されたパソコンを使い、電話やFAX、インターネットなどを通じて会社とのやり取りを行います。

会議や事務手続きなどでオフィスに出向くこともありますが、チャットツールやテレビ会議などのシステムを導入している企業では、完全に在宅勤務となる場合も少なくありません。

フリーランス

フリーランスは、正社員として会社に雇用されるのではなく、個人事業主として会社と業務委託契約を結ぶなどして業務を請け負う働き方です。

IT業界では、他の業界に比べて特にフリーランス率が高いのが特徴です。
契約した会社に完全常駐、週に3~4日程度の常駐で残りは在宅、あるいは完全に在宅で会議の時だけ出社するなど、フリーランスのワークスタイルはさまざまです。

テレワークのデメリットは?

モバイル勤務、サテライトオフィス勤務、在宅勤務、フリーランスなどのテレワークに共通するデメリットは、顔を合わせてのコミュニケーションが取りにくく、意思疎通に齟齬が生じやすいという点にあります。

しかしチャットツールやテレビ会議などを利用することで、映像を通じてお互いの顔を見ながら会話をすることは可能です。

またコミュニケーションが取りにくいという状況が、逆に自分の意見をしっかりと相手に伝えるよう工夫することにも繋がり、結果として業務の効率化に繋がるという考え方もあります。

IT業界は女性が活躍できる業界!

IT業界は、女性が活躍できる土壌のある業界です。システムエンジニアやネットワークエンジニア、サーバエンジニアなど、高度な知識と技術が要求される職種が多く、特に優秀なエンジニアは性別や年齢に関係なく需要が高いという特徴があります。

IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が実施している情報処理技術者試験および情報処理安全確保支援士試験は、各分野に関する正確な知識と豊富な経験を有していることが証明できる国家資格です。

試験では実務経験がなければ答えられない設問も含まれているため、これらの資格を持っていることで、自分の知識や実務経験、得意分野を客観的に示すことができます。

このようにIT業界では、業務経験や知識、プログラミング経験などが大きな武器となるため、性別や年齢、学歴などに関係なく誰もが活躍できます。

女性にとっても長く働きやすく、活躍しやすい業界であるといえるでしょう。

IT業界に転職するには?おすすめ転職サイト3選!

IT業界に転職するには、転職エージェントを利用するのがおすすめです。IT業界の中途採用は、即戦力となる経験者を募集している場合が多いからです。

転職エージェントでは、自分のこれまでの業務経験やスキル、知識などを客観的に洗い出し、IT業界への転職の際に武器となるようアドバイスをしてもらえるので、転職成功率が飛躍的にアップします。

またIT業界が未経験で転職を考えている場合には、就職・転職支援サービスのあるプログラミングスクールを利用するとよいでしょう。

プログラミングに関する知識があるのは大前提で、得意なプログラム言語は何か、どんな業界に精通しているのかなどが重要なポイントとなるためです。

ここでは、IT業界に転職する際に利用したい、おすすめの転職サイトを厳選してご紹介します。経験者向け、未経験者向けなどそれぞれに特徴がありますので、自分のこれまでの経験などを踏まえて参考にしてみてください。

ワークポート


ワークポートは、IT・Webエンジニアの求人件数が常時6,000件以上もあるため、非常に転職成功率の高い転職エージェントです。

ワークポートのネットワークを最大限に活かし、知名度の高い大企業からベンチャー企業まで、さまざまな企業の求人を取り扱っています。

特にエンジニア専門のアドバイザーによる転職相談は、自分の適性や志向、技術などを考慮して求人情報を探してくれるほか、平日の夜や土日にも対応していることで非常に好評を博しています。

▶▶ workport

geekly

geeklyは、IT・Web・ゲーム業界を専門に扱う人材紹介会社です。絶対にIT業界に転職したい、という場合にはまずは無料転職相談に申し込みをしてみるとよいでしょう。

業界未経験であっても、職務経歴や適性などから自分に合った求人を紹介してもらうことができますし、業界に入るにあたっての心構えなども教えてもらうことができます。

また業界経験者の場合、今以上に自分のスキルが活かせる求人や自分の志向にマッチした求人を紹介してもらうことができます。

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IT業界で自分に合った働き方を見つけよう!

IT業界では近年、政府主導での働き方改革が進んでおり、性別や年齢を問わずに働ける環境が整いつつあります。

従来のオフィス勤務以外にも、外出先でも仕事をするモバイル勤務、自社オフィス以外の場所で仕事をするサテライトオフィス勤務、自宅で仕事をする在宅勤務、個人事業主として仕事を請け負うフリーランスなど、さまざまな働き方ができるのがIT業界です。

IT業界への転職では即戦力が求められるため、転職エージェントを使うのがおすすめです。

業界経験者は自分のスキルを武器にしてより良い環境への転職が見込めますし、異業種からの転職の場合も業界経験を活かした転職に繋げることができるからです。

特にITスキルに自信がない場合には、就職・転職支援サービスに登録しましょう。